ある日、娘がこんなことを聞いてきました。
チョコボールの箱の透明な包みとレゴブロックって同じなの?
どっちも広い意味では「プラスチック」であることはわかりますが、種類の違いはよくわかってない…ということで一緒に調べてみることにしました。
その結果、身の回りの“当たり前”が、すごく面白く感じられるようになりました。そしてこれ、自由研究にもピッタリなテーマだなと思ったので、ブログにまとめておきます。
身近なプラスチック、いろいろある!
まずは家にあるものを観察してみました。
- チョコボールの箱の外袋
- ペットボトル
- コンビニのおにぎりの外装
- コンビニのパンの外装
- コンビニでもらうスプーン・フォーク
- ポケットティッシュの袋
- レゴブロック
さわって、音を聞いて、光に透かしてみたり、プラスチックと言ってもいろいろと手ざわりや音に違いがあることに気づきます。
いろいろ調べた結果まとめ
モノ | 主な素材 | 特徴 | 擬音でたとえると? |
---|---|---|---|
チョコボールの箱の外袋 | OPP(ポリプロピレン) | パリパリ、透明、破れにくい | シャカシャカ |
コンビニおにぎりの外装 | OPP(外側)+PEのラミネート(内側) | パリパリ+やわらか、強い | シャリシャリ/パリパリ |
コンビニパンの外装 | OPPフィルム | パリパリ、透明、光沢あり | シャカシャカ |
レゴブロック | ABS樹脂 | とてもかたい、つるつるしている | カチカチ/コツコツ |
ポケットティッシュの袋 | LDPE(低密度ポリエチレン) | やわらかい、水をはじく | くにゃくにゃ |
コンビニスプーン | PS(ポリスチレン) | かたくて軽い、割れやすい | パリッ |
ペットボトル | PET(ポリエチレンテレフタラート) | 硬くて透明、リサイクル向き | コツコツ |
小学生らしい、けど大人にも伝わる「擬音分類」
「シャカシャカ」「パリパリ」「カチカチ」など、擬音で素材を分類しようというアイデアが、すごくおもしろかったです。
素材名を覚えるよりも、「さわった感じ」「聞こえる音」で違いを捉えることで、ぐっと身近な科学になる気がします。
気づいたこと・考えたこと
もともとの疑問は「チョコボールの箱の透明な包みとレゴブロックって同じなの?」という、ふとした疑問でした。
調べてみると
- チョコボールの外袋は「OPP(ポリプロピレン)」という軽くてパリパリしたプラスチック
- レゴブロックは「ABS樹脂」という、とてもかたくて頑丈なプラスチック
広い意味ではどちらも「プラスチック」ですが、種類も性質も全然違うことがわかりました。
そしてプラスチックにはいろいろな種類があり、いろいろな用途や目的に合わせて使い分けられていることがわかりました。
- チョコボールやパンの外袋 → 商品をきれいに見せる+保護するために透明なOPP
- コンビニおにぎりの外装 → 海苔とごはんを分けるため、強度の違うフィルムを貼り合わせている
- レゴブロック → ABS樹脂という、硬くて衝撃に強い素材。長持ちして何度も遊べる。
さらに気になった|プラスチックって、そもそも何からできているの?
いろいろなプラスチックを調べているうちに、
もっと根本的な疑問も出てきました。
「そもそもプラスチックって、どうやってできるの?」
そこで、プラスチックの作り方も調べてみました。
プラスチックはどうやって作られる?
プラスチックの原料は、石油です。
石油を精製するときに、「ナフサ」という透明な液体ができます。このナフサから、さらにエチレンやプロピレンなどの小さな分子(モノマー)を作り、それらをたくさんつなげて(重合して)、プラスチックが作られます。
プラスチック問題は単純じゃない
「環境のためにはプラスチックは減らした方がいい」という意識が多くの人にあると思います。ですが、調べれみると、単に減らせば全て解決するという話でもないのではないかということがわかりました。
というのも、プラスチックの原料となる「ナフサ」は石油からガソリンや軽油を作る過程で必ず出る副産物なのです。
人類がガソリンを使い続ける限り必ずナフサはできるわけです。ですが、ナフサだけを捨てるわけにもいかないので、それをプラスチックとして活用しているという捉え方もできます。
プラスチックは、自然に戻らなかったり海洋プラスチックの問題など、素材としての課題はあるものの、石油社会全体と繋がっているということを考えると、単純にプラスチックという素材そのものを悪者扱いするのではなく、どのように使うのかが大切なのだと感じました。
まとめ|小さな疑問から、大きな世界へ
今回の調査のきっかけは、
「チョコボールの箱の透明な包みと、レゴブロックって同じなの?」
という素朴な疑問でした。調べてみると、
- 広い意味ではどちらも「プラスチック」だけど、種類も性質も違うこと
- プラスチックにも様々な種類があること
- プラスチックは石油からできていること
- 石油を消費する社会とも繋がっていること
など、いろいろなことがわかりました。
環境のためにプラスチックを減らさないけないものだと単純に考えていましたが、調べていくうちに、物事は一つの面だけでは語れないことにも気づきました。
でも、一番大切だと思ったのは、「これって何だろう?」と思った気持ちを、そのまま大事にすることです。
小さな「なんで?」から、思わぬ世界が広がっていく。それがとても楽しかったです。
これからも、身近なふとした疑問を、大切にしていきたいです。