最近、「世界では不登校がどのように扱われているのか?」という疑問が湧き、世界の不登校事情を知るために海外の研究論文を読んでみようと思いました。が、しかし実際にガチの論文を読んでみるとハードルが高い…。そこで、まずは研究がどれくらい行われているのか、単純に論文の数を調べてみることにしました。
Google Scholarで論文の出版数を見てみた
まず最初に、「不登校」は英語で何と言うのか調べたところ、一番近いのは”School Refusal”という言葉のようです。
論文数の調査に使用したのはGoogle Scholar。論文が検索できるツールで、出版年でフィルターできます。まず「school refusal」で検索し、2010年以降の毎年の論文数を調べました。
論文数は増加傾向にあるようです。2010年から2024年までの間で、年間の出版数が2倍くらいになっています。

日本での不登校研究の状況は?
次にGoogle Scholarで日本語で「不登校」で検索して同じように数えてみたのが下の図です。

意外なことに、”School Refusal”で検索した時よりも多くの論文がヒットしました。「不登校」というワードで検索にかかる論文数は過去15年で1.3倍くらいに増えています。
不登校のような、教育や社会問題に関わる研究は、その国の文化や政策に関わるので自国の言語で発表されることが多いのかもしれません。また、英語では「不登校」にピッタリ当てはまる言葉がないため、”school refusal”だけの検索では拾いきれていない可能性があります。
しかし冷静に考えてみると、論文数の多さと、不登校者数の多さや対策などに直接の関係があるわけではないため、この結果だけで不登校の実態やあり方を知ることはできないですね。
今後は、各国の不登校状況や不登校支援対策を調べてみたい
そもそも日本では「不登校」は「問題」と捉えられがちですが、海外ではどのように捉えられているのか、どのような違いや共通点があるのか、今後調べてみたいのですが、とりあえず今回のところのまとめは、
- 「不登校」は英語で”School Refusal”がしっくりくるが、ピッタリの言葉がなさそう
- ”School Refusal”は世界的に関心が高まっている
- 日本語の「不登校」で検索にかかる論文は、”School Refusal”で検索にかかった英語論文よりも多かった
ということがわかりました。