娘には、小さい頃からずっと大切にしているぬいぐるみがあります。家にはたくさんのぬいぐるみがあるのに、その一つだけが特別。HSC気質の影響もあるのかもしれませんが、不安なことがあってもそのぬいぐるみを抱きしめると落ち着くようです。寝る時も一緒だし、外に行くときも必ず持っていきます。
そんな娘は、「迷子になること」を極端に怖がります。実際には迷子になった事はないのですが、想像するだけで心配になるようです。これはHSC特有の感受性の高さかもしれません。そんな娘にとって、「探してもらえる安心感」はとても大きな意味を持っていました。
今年の初め、Appleの初売り特典でAirTagをゲットしました。特に使い道が決まっていなかったのでずっと放置していたのですが、ある日、ふとした思いつきで、娘のぬいぐるみにAirTagをつけて「探す」機能を使って遊んでみました。
これが大ヒット。
「近づいてる!」「あ、もっと右!」と、iPhoneを片手に宝探しのようにぬいぐるみを探す娘。最後に見つけたときは、「本当に場所がわかるんだ!」と感動していました。ただの遊びだったのに、それが娘にとって「どこにあっても見つけてもらえる」安心感につながったようです。「これなら、私が迷子になったときも、このぬいぐるみが助けてくれる」そう言って、娘は嬉しそうにぬいぐるみを抱きしめていました。ぬいぐるみ自体が娘にとっての安心の象徴だったのですが、AirTagをつけることでその安心感がさらに強まったのだと思います。
実際のところ、AirTagは近くにiPhoneを持っている人がいないと位置情報も更新されないので、外ではそこまで精度が出るとは限りません。また、AppleはAirTagを人の追跡目的で使用することを推奨していないようです。見守り目的で使えるわけではないのですが、娘はそういった限界を理解しつつも、「見つけてもらえる」という感覚が大切だったみたいです。
まさかAirTagが、こんな形で娘の不安を和らげるとは思いませんでした。単なる便利グッズだと思っていたのに、娘にとっては「迷子にならないお守り」になったようです。