長女が学校に行かなくなってから、さまざまな情報を集める中で「児童精神科の受診」という選択肢があることを知りました。不登校の背景には発達の特性や精神的な要因が関わっていることも多いと聞き、一度専門家の意見を聞いてみるのもいいかもしれないと考えました。
教育相談室からの助言
最初に相談したのは、地域の教育相談室でした。学校からの紹介で地域の教育相談室には以前から通っており、そこでの相談を通じてさまざまな情報を得ていました。そこで「まずは身近な小児科を受診し、必要があれば児童精神科を紹介してもらうのがスムーズ」との助言を受けました。いきなり大学病院の児童精神科を受診しようとしても、予約が取れなかったり、適切な診療を受けられなかったりすることがあるため、まずは小児科の医師に相談するのが良いとのことでした。
町の小児科を受診
そこで、かかりつけの小児科を受診しました。小児科の先生はとても親身になって話を聞いてくれ、不登校の状況や家庭での様子について詳しく質問してくれました。そして、「より専門的な診断を受けるためには、児童精神科を受診するのがよいでしょう」とのことで、地元の有名な大学病院の児童精神科への紹介状を書いてもらうことになりました。
児童精神科の予約 〜待ち時間は約1年〜
紹介状を書いてもらい、すぐに大学病院に電話をしましたが、返ってきた答えは「初診の予約は約1年待ちです」というものでした。やはり児童精神科はどこも予約が取りにくい状況で、早めに動いておいてよかったと感じました。それでも、1年も待つのは長いものです。この間にできることとして、家庭での関わり方を見直したり、不登校の子どもへの対応について学んだりしながら過ごしました。
初診とWISCテスト
ようやく初診の日を迎え、児童精神科の先生と面談しました。驚いたことに、大学病院の先生自身も不登校経験者であり、とても親身になって話を聞いてくれました。これまでの経過や家庭での様子を詳しく伝えたところ、発達の特性を詳しく見るためにWISC(ウィスク)テストを受けてみることになりました。
WISCテストは知能検査の一種で、言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度など、さまざまな認知能力を測定するものです。これによって、得意なことや苦手なことがより明確になり、どのような支援が適しているのかを知る手がかりになります。
テストは約2時間にわたり、娘にとっても大変な様子でした。結果として、知能的には特に問題はありませんでしたが、一部の能力間に大きな差があり、それが不快感につながっている可能性があると指摘されました。特に、VSI(視空間認知)は高い一方で、PSI(処理速度)は低く、一般的に30以上の差があると不快に感じやすいとのことでした。
秘密の楽しみ
病院の帰り道、娘と私は「家族には秘密で二人だけでドーナツを食べる」という習慣を作りました。小さな秘密を共有することで、病院への通院がただの大変な出来事ではなく、ちょっとした楽しみにもなりました。
児童精神科を受診して感じたこと
実際に児童精神科を受診するまでには長い時間がかかりましたが、専門家の視点から子どもの特性を理解することができたのは大きな収穫でした。不登校の理由は単純ではなく、子どもによって背景も違うため、専門的な視点からアドバイスを受けられるのは心強いと感じました。
これからも、長女のペースを大切にしながら、学びの機会を一緒に作っていきたいと思います。
もし同じように「児童精神科を受診したほうがいいのか?」と悩んでいる方がいたら、まずは地域の教育相談室や小児科に相談するのがおすすめです。時間がかかることを前提に、早めに動くことが大切だと実感しました。
今後もこのブログでは、私たち親子の経験を発信していきます。同じように悩む親御さんの参考になれば幸いです。